アンコールワットは仏教寺院。
とにかくこれでもかというくらい、外壁、内壁、天井すべてに文様がぎっしり。
壁には王様の戦いの模様が延々と
部屋の入り口のところは、基本的には連弁文、鳳凰文、
そして時々ウサギやら鹿やら龍がびっしりと。
そして角柱には、光背つきの仏陀。
よくもまぁこれだけのものを石で彫るもんだと、気合の入り方にびっくりしました。
砂岩に彫っているので、風化した姿が大分の石仏に似たようなものも。
そして物売りの子供達。
それはもう姪っ子と同じくらいの年の子が、日本語で必死に売り込んでくるんですもの。
追い払うのは断腸の思い。
しかも、こちらも器を売って生活する身。
なにかがだぶってしまい、つい浮かれポンチな帽子や腕輪を買ってしまう。
「もっと値切らなきゃ、後から来た日本人がぼったくられるんだよ」と友達に言われても
「後から来た日本人は、きっと私よりお金持ち」と、もごもご歯切れ悪く逃げてみる。
たとえ元締めに吸い取られるとしても、
少しはこの子達に還元されますようにと思ってみたり、あれやこれや。
お昼は屋台でAMOKという辛くないカレー味のスープとカレーとヤキソバ。
夜はガイドブックに載っていたお店で、影絵を見ながらのディナー。
これがイマイチで、小さい頃にNHKでみてあこがれた幻想的なものとは全く違う雰囲気。
宿にいた日本人スタッフによると、影絵は寺院でやるものがいいですよとのこと。
松明でやる影絵は良かったですねと遠い目で言われ、うらやましくなる。
アンコールワットにあるショッキングピンクな蓮の花が咲く池の横で陶片を拾う。
これは屋台の近くだったので
割れたのをうっちゃったって感じのものだろうと思う。
文様は染付けの草花文や無地のものばかり。
フランス語が印判されているものや、
わざわざ拾わなくても、と今さら思う蓮の花が赤くプリントされたものも。
だけどそれ以外は、ケミカルな呉須の色には見えないし、
釉薬も灰を使っているみたいだし
日本だったら古い伊万里ですよと言い張れる雰囲気なのに、
ここはカンボジア。
もしかしたらちょっと前の中国製。
運が良くてもちょっと前のベトナム製と気を引き締める。
宿に帰ってから、陶片を机にひろげて
これはどんな文様だったんだろうと思いを馳せながら2日目終了。